第1部 国際環境法の法構造
第1章 −序章−
1 環境および地球環境の意味
2 人間と環境
3 環境問題と法
第2章 国境を越える環境汚染と法的対応
1 法的責任の一般原則と環境法の特徴
2 国内法における無過失責任の規定の例
(1) 事業者の無過失責任の規定の例
(2) 国家の無過失責任の規定の例
3 トレイル製錬所事件(Trail Smelter Case)
(1) 事実(損害発生の状況)
(2) 調停と仲裁裁判協定の締結
(3) 中間判決(1938年4月16日)
(4) 最終判決(1941年3月11日)
(5) 意義
◇ 用語解説「国家責任」
4 国際法における無過失責任の規定の例
(1) 宇宙条約 (1967年)
(2) 宇宙損害責任条約 (1972年)
(3) 原子力損害責任諸条約
−原子力第三者損害責任パリ条約(1960年)
−原子力損害民事責任ウィーン条約(1963年)
5 越境汚染に関する条約等
(1) OECDの勧告と決定
(2) 長距離越境大気汚染防止条約(ECE条約)(1979年)
(3) 欧州の国際河川についての汚染防止のための諸条約
6 国際環境法の法としての特質とソフト・ロー概念
7 環境と開発に関するリオ宣言(1992年)
第3章 地球環境問題の類型と対応
1 地球環境問題
2 類型化の2つの視点
3 地球- 自然系の保護
(1) 地球- 自然環境一般
(2) オゾン層の破壊
◇ オゾン層が生成された歴史
(3) 温暖化
(4) 酸性雨(酸性降下物)
(5) 海洋・河川の汚染
(6) 砂漠化
4 生物- 動植物生態系の保護
(1) 生物多様性の保存
(2) 熱帯林破壊
(3) 野生生物種の減少
5 人間 居住・ 労働環境および文化遺産の保護
(1) 居住・ 労働環境
(2) 文化遺産の保護
第2部 国際環境法の履行確保手段
第4章 予防的対応
◇ 国際環境法の実施確保措置の類例
1 環境影響評価 (アセスメント) 制度
◇ 用語解説「アセスメント」
2 国際登録制度
(1) ワシントン条約(CITES)
(2) ラムサール条約
(3) 世界遺産条約
3 国内的予防措置
第5章 枠組み (条約) 方式
1 オゾン層保護のためのウィーン条約体制
(1) オゾン層保護のためのウィーン条約 (1985年)
◇ フロンがオゾン層を破壊する化学反応プロセス
◇ オゾン層保護ウィーン条約・全文
(2) モントリオール議定書(1987年)
2 気候変動枠組み条約体制
(1) 気候変動枠組み条約 (1992年)
(2) 気候変動枠組み条約締約国会議
◇ 気候変動枠組み条約・抄
(3) 京都議定書(1997年)
◇ 京都議定書の要旨
(4) 地球温暖化防止法(1998年)の制定の経緯と主な内容
◇ 地球温暖化防止法(一部省略)
3 ボン条約・地域的枠組み条約など
第6章 国際機構の機能
1 国連 (1945年)
(1) 憲章第9章「経済的及び社会的国際協力」
(2) 憲章第10章「経済社会理事会」
2 国連環境会議
(1) 国連人間環境会議(1972年)
(2) 国連環境開発会議(1992年)
3 国連の補助機関
(1) 国連環境計画(UNDP)
(2) 持続可能な委員会(CSD)
4 諸国際機構の機関
(1) 地球環境ファシリティー(GEF)
(2) 世界銀行(IBRD)
−環境局・炭素基金他−
(3) 欧州環境機関(EEA)
5 その他の機構
(1) 地球環境条約の事務局(国際行政連合)
(2) ライン河汚染防止国際委員会
(3) 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)
(4) 環境に関する国際開発機関委員会(CIDIE)
(5) 環境と開発に関する世界委員会(WCED)
6 環境保護に関する新国際機構の諸提案
第7章 国内法との協力
1 国内法との協力の意義
2 国際環境法の実施措置としての国内法の重要性
3 UNCEDの国内環境法への影響
(1) 米国「行動計画」の1992年改正
(2) 日本における「『アジェンダ21』行動計画」および「環境基本法」の採択
◇ 用語解説「基本法」
4 日本の国内法における地球環境問題の位置付け
(1) 環境基本法(1993年)の理念
(2) 環境基本法における地球環境問題の位置付け
(3) 環境影響評価法(1997年)の成立と諸外国法との比較
(4) 2001年の「環境省」構想
5 地球環境の保護に関する国際法と国内法の共通点
第8章 NGO・地方自治体との協力
1 NGO・地方自治体との協力の意義
2 地方自治体の役割とその国際的協力
3 第三セクター方式もしくは民活路線の活用の意味
4 主要なNGOの例
5 日本におけるNPO法の制定
第9章 経済的規制の導入−環境税(炭素税)を例として
1 環境税(経済的規制手段)の実施措置としての意義
2 環境税(経済的規制手段)の実施措置としての長所と短所
3 北欧諸国の具体例
@デンマーク/Aフィンランド/Bオランダ
Cノルウェー/Dスウェーデン
4 EUの「共通炭素税」構想
第3部 経済活動および武力紛争と環境保護
第10章 債務・自然保護スワップ
◇債務・自然保護スワップの概念図
第11章 海洋環境の保護
1 船舶事故と油濁汚染関連条約
(1) 主な油濁汚染事故
(2) トリー・キャニオン号事件(1967年)
(3) エクソン・バルディーズ号事件(1989年)
(4) ナホトカ号事件(1997年)
2 海洋環境の保護に関わる条約
(1) 国連海洋法条約 (1982年)
(2) 地域海洋環境保護条約
第12章 有害廃棄物越境移動の規制
1 バーゼル条約
2 バーゼル条約の国内的対応
第13章 武力紛争時の環境保全に関する国際法
1 リオ宣言とジュネーブ諸条約第1追加議定書 (1949年)
2 環境改変技術敵対的使用禁止条約 (1977年)
3 大量破壊兵器の使用と環境破壊
(1) 核兵器の規制に関わる国際法
(2) 生物・化学兵器の規制化の進展
(3) 化学兵器禁止条約 (1992年) の成立と内容
(4) 化学兵器禁止法(1995年)
◇ 化学兵器禁止法の条文(国際機構による検査に関する部分)
4 宇宙活動と環境汚染
第14章 −終章−
1 持続可能な開発(Sustainable Development)
(1) 「持続可能な開発」の定義
(2) 「持続可能な開発」の具体的内容
(3) 「持続可能な開発」に関わる国際文書
2 世代間の衡平(Intergenerational Equity)
◇ 資料
◆ アジェンダ21の構成
◆ 環境と開発に関するリオ宣言・原文
◆ 環境関連年表
◇ 参考文献
◇ 地球環境関連サイト(ホームページ)URL
◇ 索引