【国際関係法に関する以下のシラバスはとりあえずのものです。授業時の配布プリントを参照のこと。】
1週 近代国際法・国際法の法源 (テキスト pp.2−11)
2週 強行法規・法典化 (テキスト pp.12−17)
3週 国際法と国内法の関係(二元論) (テキスト pp.18−20)
4週 国家承認と政府承認・主権・主権免除 (テキスト pp.24−35)
5週 個別的自衛権と集団的自衛権 (テキスト pp.36−39)
6週 国際組織と国家の平等 (テキスト pp.44−49)
7週 この頃 「視聴覚教材(予定)」
8週 南極条約・宇宙条約・宇宙の法的地位 (テキスト pp.70−75)
9週 領海基線・領海の幅・経済水域 (テキスト pp.76−83)
10週 大陸棚・深海底の法的地位 (テキスト pp.84−89)
11週 領空・ハイジャックと海賊 (テキスト pp.90−93)
12週 個人の国際法主体性 (テキスト pp.94−99)
13週 人権の国際的保護・犯罪人引き渡し (テキスト pp.100 −111 )
14週 条約と留保 (テキスト pp.114 −131 )
15週 国際司法裁判所 (テキスト pp.154 −167 )
【国際関係法の講義は下記のテキストを中心に授業を進める。
当該テキストは、「実定国際法の概観」の理解・国際法への導入をめざすと同時に、公務員、資格等の
各種試験対策として、具体的設問に必要な論点を簡潔に纏める際の参考としてきわめて評価の高いものである。】
【教科書・参考書】
教科書 松田幹夫編『演習ノート・国際公法(改訂第2版)』法学書院、1999年。
参考書 横田洋三編著『国際法入門』 有斐閣、 1996年
城 忠彰編『国際関係法への招待』 創言社、2002年
いずれかの『条約集』を必ず持参すること。
授業の概要
国際社会を規律する法規範である「国際法」の基本構造と実定国際法の具体例(特に条約)を、
地球環境の保護に関する法分野として近年重要性を増している「国際環境法」を例として概観する。
教科書は、法学部でない学生を対象として、国際法の基礎と地球環境保護の法の全体像をきわめて平易に解説したものである。
授業はそれを具体的な手がかりとして、国際法の「法源」や、「条約締結の手続」、「国際法と国内法の関係」、「人権法・人道法」、
「平和の維持」、「国際経済法」など、また、法 を離れた地球環境問題にも簡単に触れる。
1〜2週.国際法とは何か/ 国際環境法とは何か/ 『環境と開発に関するリオ宣言』
3〜4週.国境を越える環境汚染と国際法上の国家責任(「トレイル製錬所事件」その他の裁判事件を例として)
/国際紛争の裁判による解決について
5週. この頃、地球環境問題に関する視聴覚教材(ビデオ)
6〜7週.国際環境法の実施措置の特徴 (1) 枠組み方式(オゾン層保護のウィーン条約、気候変動枠組み条約)
/条約に関する国際法の基礎
8週. 実施措置の特徴 (2) 国連環境会議と環境保護のための機構
/国際組織法の基礎
9〜10週.実施措置の特徴 (3) 国内法との協力(「環境基本法」の制定の経緯、環境税、地方自治体との協力)
/世代間の衡平・国際人権法
11週. 実施措置の特徴 エ 間接的手段(経済的手段)
12〜13週.開発その他の経済活動と環境保護(環境アセスメント・債務自然保護スワップ・他)
/貿易と環境/国際経済法の基礎(WTOとの関係を含む)
14〜15週. 武力紛争その他の政治活動と環境保護/ICJの核兵器の違法性に関する判断
/国際人道法/国際紛争と国際裁判 ・ 国連と国際司法裁判所(ビデオ学習を含む)
授業は教科書および配布資料を中心に進めるが、予習・復習はもとより、視聴覚教材(ビデオ)について、また授業中に作成するサブノートについて、感想や意見表明が求められる。教科書・参考書等持ち込み可の期末論述試験と、授業への参加(出欠・発言・小レポート)を総合的に評価する。なお、授業の構成は変更がありうる。
◆教科書は、渡部茂己『国際環境法入門−地球環境と法』ミネルヴァ書房、2001年(2200円)。
◆参考書としては、横田洋三『国際法入門』有斐閣、1996年(1854円)、松田幹夫編『演習ノート 国際公法』法学書院、1999年(2200円)、城 忠彰編『国際関係法への招待』創言社、2002年(刊 行予定)を推薦する。その他、渡部ホームページ上で紹介する諸文献。
1.授業のねらい◇国際社会を規律する法規範である「国際法」の基本(特に条約)
を理解するとともに、地球環境の保護に関して近年重要性を増し
ている「国際環境法」を概観する。
◇国際法は国際社会のルールであるから、国家はもちろんのこと、
国連等の諸国際機構も、企業や個人またはその集団など国際社会
で活動・行動するものはすべて遵守する「法的責任」がある。
2.授業内容
1.国際環境法とは何か/環境問題とは何か
2. 『環境と開発に関するリオ宣言』
3.国境を越える環境汚染(トレイル製錬所事件)
4.地球環境問題に対する法的対応(国家責任/無過失責任)
5〜6.国際環境法の実施措置の特徴 (1) 枠組み方式
(オゾン層保護のウィーン条約、気候変動枠組み条約)
7.視聴覚教材(ビデオ)
8.実施措置の特徴 (2) 国連環境会議と環境保護のための機構
9〜10.実施措置の特徴 (3) 国内法との協力
(「環境基本法」の制定の経緯、環境税、地方自治体との協力)
11.視聴覚教材(ビデオ)
12.開発その他の経済活動と環境保護(環境アセスメントその他)
13. 貿易と環境
14. 武力紛争その他の政治活動と環境保護
3.参考図書 ・資料
◇教科書記載の文献・ホームページ。
◇石井貫太郎編著『国際関係論へのアプローチ』ミネルヴァ書房、1999年。
4.教授法
講義はテキストおよび配布資料を中心に授業を進める。また、授業内での
小レポート作成など、学生が積極的に参加することも要求される。ビデオ等も用い、
わかりやすい楽しい授業としたい。
5.評価の方法・観点
期末の論述式の筆記試験と授業参加(出席と発言、小レポートを含む)。
6.教材 渡部茂己『国際環境法入門』ミネルヴァ書房、2001年。
7.履修上の留意事項 上記教科書は必ず予習しておくこと。